今までの成果からの気付き
施術中に感じる変化
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短時間かつ急激な反応: 刺鍼後、効果が一気に現れ始めます。個人差はありますが、その激しい反応は約10分程度続きます。
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効果が多岐にわたる:施術の効果は多岐にわたります。例として、細胞分裂や細胞修復の促進、筋肉や皮膚の再生、免疫力向上、脂肪の減少、神経の再生、炎症や腫れの軽減、筋腫や繊維腫の改善など。
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血液中の成分が変化する:血漿タンパク質とエクソソームの解析結果から、施術中に血液中の成分が変化することが確認されました。ホルモンや血球などにも変化があることが予想されます。
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直前の刺鍼部位への効果: RE再生鍼を刺鍼する直前に、効果を出したい部位に刺鍼することで、より良い効果が得られることが日々の施術から観察されています。
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再生の停滞からの脱出:症例数は少ないですが、新型コロナやワクチンの後遺症などで、長期間続く再生能力の低下を改善し、通常の回復力に戻す効果も観察されています。
血漿タンパク質ならびにエクソソームの解析結果からRE再生鍼中に行われたと、推測できるもの
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皮膚の再生
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細胞分裂の促進
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筋肉の再生(サテライト細胞の増殖も含む)
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間葉系細胞の増殖
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肝臓の再生
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生殖細胞の増殖
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タンパク質の合成促進
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細胞の修復(DNA修復、抗酸化、抗ガン化、抗老化)
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ヒートショックタンパク質の使用
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代謝促進
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免疫力向上
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ラクトフェリンの増加
仮説
日々の施術で得られたデータやタンパク質ならびにエクソソームの解析結果から、人体には急速に再生するメカニズムが備わっている可能性が示唆されています。
このRE再生鍼による【人体の急速再生】は、脂肪を分解してエネルギー源とし、細胞分裂を促進し、身体を再生させる材料を大量に生成し、細胞の修復も行い、免疫力も高めるように思えます。
これらの効果は血液を介して全身に運ばれ、全身の修復が完了すると、反応は終息に向かい、通常時の身体状態に戻るようです。なぜこのような人体再生のメカニズムが存在するかについて、仮説を立ててみました。
人類の長い歴史の中では、飢餓との戦いが重要でした。そのため、普段は怪我や病気からの再生は最小限のエネルギーで行われるようになっており、生命を脅かす緊急時のみ発現する再生メカニズムが進化したのではないかと考えられます。
この緊急時は、たとえば猛獣に襲われる時などで、この場合、まず皮膚や筋肉に損傷が生じ、傷口からウイルスや細菌が侵入します。また、損傷箇所によって再生させる部位も多岐にわたる必要があると考えられます。
このような危機的な状況では、飢餓のリスクを冒してでも莫大なエネルギーを使って身体を再生する必要があったのではないかと推測されます。ただし、飢餓のリスクも考慮して、その反応は短時間で終わるようになっているのではないでしょうか?
RE再生鍼は、この人体にとっての【緊急時に行われる『急速な再生』】を誘発している可能性があると、当研究会は仮説を立てています。
また、日々の施術の手応えからではありますが、太りやすく回復しにくい状態になっている患者さんを見かけることがあります。その患者さんにRE再生鍼を行うと、通常の回復をするように改善する場合があります。
これも仮説ですが、日々の暮らしの中で起こる弱いストレス(命の危機ではないストレス)を受け続けた人体は、今後強いストレスがやってくると錯覚し、それに備えて脂肪を蓄え、今ある怪我や病気を治さずにいることがあるのではないかと考えています。
RE再生鍼を打つことで、身体に、この鍼刺激のためにエネルギーを蓄えていたと錯覚させることで、【再生の停滞から脱出】させることができるのではないかと考えています。
結論として、RE再生鍼が人体の潜在的な再生メカニズムを活性化し、治癒プロセスを促進する可能性が示唆されます。当研究会は、この仮説を基にさらに研究を進め、より多くのエビデンスを集めることを目指しています。